2023年アジア太平洋投資家意向調査で、ホーチミン市とハノイがクロスボーダー投資の最も魅力的な投資先トップ10に入っていることが明らかになった。ベトナムの不動産市場は外国人投資家や投資ファンドを魅了し続けており、ホーチミンはオーストラリアを抜いて3位にランクインした。現在 香港、シンガポール、中国、韓国、日本を含むアジアの国や地域からの投資家がベトナムに最も関心を示している。特にシンガポール企業は、2023年初頭にベトナムでの大規模な取引に積極的に取り組んでいる。
ベトナムは東南アジアで3番目に人口が多く、1億人近い人口を擁している。また東南アジア地域で最も急成長している国のひとつである。以前は外国人がベトナム不動産に投資する選択肢はほとんどなかったが、近年政府が外国人投資家向けの不動産所有ルールを緩和したことで、海外投資家からの多くの関心を集めている。
ベトナムの開放的な経済政策は外国人投資家にとっての不動産の魅力を高める鍵となっており、2015年に外国人所有のルールが自由化される前は、多くの制限があり不動産を購入する前にベトナムの居住ビザが必要だった。しかし現在では3ヶ月の観光ビザか滞在ビザがあれば、誰でも更新可能な50年のリースで土地を所有できるようになった。
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投資家にベトナムの不動産に投資する理由を聞いてみると、まず挙げられたのが中国やタイといった近隣諸国が人口減少に向かっている一方で、ベトナムは現在の人口約9,500万人から2040年には1億2,000万人近くまで増加するとアナリストは予測している点である。今後10年の急速な都市化によって、ベトナムの主要都市の中心部では不動産価格が上昇し続けるはずだと多くの投資家は期待している。
また経済成長率の観点から見てもベトナムのGDPは2022年1~9月期に前年同期比8.83%増となり、過去10年間で最高の伸びを記録している。
外国直接投資(FDI)は2022年1~9月期に361兆1,600億VND(約154億米ドル)に達し、不動産が2番目に多いFDIを誘致した。工業用不動産が最も魅力的なセグメントで、オフィス、小売、住宅、ホスピタリティ不動産がこれに続いている。サービスアパートメント市場では、宿泊施設の需要が増加し、第3四半期の好業績と力強い回復につながった。ダナン、バクニン、ハイフォンは引き続き外国人テナントを惹きつけている。
外国からの投資が加速する中で今後不動産市場への更なる飛躍が期待されている。
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ベトナムにおいては土地に対する所有権がなく、土地の使用権のみ取得することができます。ベトナムで生まれ育った現地の人であろうと外国人であろうと、土地の区画はすべて国が一括して所有し、民間に対しては50年単位でしか貸すことができないのが現在の法律で定められている。ただベトナムでは、現地のベトナム人と外国人に対して、不動産建造物(建物やビル等)の所有が認められており、不動産所有権の期間は50年で、1回限り追加で50年間の延長(最大100年間)が認められている。
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地元ではサイゴンと呼ばれるホーチミン市は、ベトナム最大の都市であり、アジアで最も急成長している都市のひとつで多くの外国人はホーチミン市(サイゴン)やハノイでの不動産購入者が多いのが現状ではある一方で、リゾート開発が盛んに行われている ホイアンやダナンなどのビーチフロントのリゾート都市も近年大変な人気となっている。
ホーチミンまたはサイゴンは、ベトナムの商業と経済の中心地と考えられている。ホーチミンの都市化率は通常、1区、2区、3区、5区、10区といった中心部で最も高い。
1区の最も価値のある土地には、高層ビルやオフィス、ホテルが立ち並びコンドミニアムやアパートも増えている。ホーチミン市の中心地である1区は、他のどの区よりも不動産価格も高いエリアとなる。2区も生活水準が高い地域で3区は1区同様、バーやレストランなどの施設が無数にあり、多くの外国人を惹きつけていが3区の住宅は1区よりも値段が安い傾向にある。比較的手頃な地区をターゲットとしているのであれば5区と10区がオススメのエリアである。相対的に見ると西側のエリアに移ると価格はよりリーズナブルになり投資に対するリターンの見込みも高くなってきます。
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ハノイは首都であり、ホーチミン市に次ぐ大都市です。ハノイの多くの駐在員や外国人はタイホーエリアに多く居住しており、ハノイで外国人向け賃貸物件や賃貸サービスアパートメントが一番多くあるロケーションです。美しい湖があり、のどかな風景が広がっているのも最大の理由である。ただタイホーエリア住宅価格はベトナムで最も高価なもののひとつに挙げられている。他にはホアンキエムも大変人気なエリアではハノイの旧市街であり、通常、不動産は売りに出されていない。もしここで購入可能な家を見つけたとしても、その価格は非常に高い価格帯になってくるといえる人気のエリアである。
もう一つの注目すべきエリアはドンダー(Dong Da)だ。この地区はベトナムで最も人口が多い地域の一つで、通りの隅々まで開発の跡がはっきりと残っている。
その他にはハイバーチュン(Hai Ba Trung)は、最も急速に開発が進んでいる地域の一つであるため、多くの投資家のターゲットにもなっている。