TikTok Shopは現在シンガポール、インドネシア、フィリピン、ベトナム、マレーシア、タイといった東南アジアの主要市場、および英国、米国、サウジアラビアで事業を展開しており、データ・セキュリティに対する世界的な監視が強化される中、今後数年間で東南アジアに数十億ドルを投資すると発表し同アプリが同地域に与える社会的・経済的影響を強調した。
ByteDanceのソーシャルメディア・プラットフォームのEコマース部門であるTIKTOK Shopは、東南アジアで「目覚ましい」成長を示しており、Eコマース市場シェアが2022年の4.4%から2023年には13.2%へと3倍になると予想されている。TikTokのeコマース部門は、2023年に150億米ドルの商品総額(GMV)目標を達成する勢いであり、これは前年の44億米ドルから大幅に跳ね上がることで、この地域におけるTikTok Shopの市場シェアが、今年13.9%と推定されるTokopediaや17.7%と推定されるLazadaと同じレベルまでに成長することになりTikTok ShopはLazadaやTokopediaと肩を並べることになる。またこれは商品総額(GMV)ベースで、東南アジア第4位のEコマース・プレイヤーとなる。
現在TikTok Shopで最も売れているカテゴリーは美容とパーソナルケアで、販売商品の84%、GMVの70%を占めている。TikTokのEコマース売上は、ユーザーが商品を検索する従来のマーケットプレイスとは対照的に、全世界の月間アクティブユーザー数が10億人を突破したTikTokを通じて、ユーザーへのコンテンツ推薦が主な原動力となっており、このプラットフォームはコンテンツ主導型であり、クリエイターやインフルエンザーが大変重要な役割を果たしている。これは従来型の他企業のEコマースアプリとは異なり、TikTok Shopはソーシャルメディア・プラットフォームのアプリ内機能である。
また現時点でTikTok Shopは決済とフルフィルメントのインフラを持っていないがTikTokがインドネシアで決済ライセンスを取得中であると報じられている。近い将来新機能を備えたTiktok Shopは他企業を脅かす存在になっている。