中国で今最も人気のあるソーシャル・ショッピング・プラットフォームが小紅書(シャオホンシュウ)「Little Red Book」通称レッドだ。
中国のeコマース産業は2024年までに1兆8000億ドル規模になると予測されており、この成長の大部分はファッションと高級品市場からもたらされると予想されている。
2014年に誕生したRedはは2018年後半までに1億人のユーザーを集めた。同時に同プラットフォームは2018年6月、上海に実店舗もオープンした。その後2021年には3億人を超えるユーザーを抱えその後もユーザー数は増え続けている。
重要なのは、これらのユーザーの90%が可処分所得の高い中流階級または上流階級の女性であることだ。これは、グローバルなファッションや化粧品ブランドにとって非常に有利な市場である。また共同創業者でCEOのマオ・ウェンチャオは、Little Red Bookのユーザーの70~80%は女性だと述べている。同時期にリトル・レッド・ブックは、この市場重視の強みを生かして、eコマースの巨人アリババを含む投資家から3億米ドルの資金を調達した。
2024年の現在 中国随一のファッションとラグジュアリーのショッピングプラットフォームに成長した。
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上海を拠点とするこの革新的なアプリは、3億人を超えるユーザー(主に若い女性)を支援し、中国では手に入りにくい国内外の美容・健康製品をレビューサイトでショッピング・プラットフォームというよりはむしろ、コンテンツ共有サイトであり、ユーザーは商品の写真とレビューやヒントを投稿し、他のユーザーがそれを読んだり、コメントしたりすることができる。他のeコマース・プラットフォームとは対照的に、リトル・レッド・ブックは、信頼できるユーザー生成コンテンツ、口コミ広告、オンライン・コミュニティの構築を独自にブレンドすることに重点を置いている。信頼できる商品情報源を見つけるのに苦労しがちな中国の若い都市部の女性たちに大好評だ。
現在、 Red に商品を掲載している認証ブランドは約8,000社で、その中には多くの大手グローバルブランドが含まれており、Red を通じて中国市場でのブランディング力を上げて行く為にシャネルやディオールのような大企業がこのプラットフォームに注目し、広告を出しRed上でのソーシャルメディア・マーケティングに力を注いでいるのが現状だ。また現地の視聴者により良くアピールするため、多くのグローバルブランドがパッケージを北京語に翻訳し、中国のキー・オピニオン・リーダー(KOL)と提携している。これには、シャネル、グッチ、ディオールなどが含まれ、いずれも中国のセレブリティを広告に起用している。
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またリトル・レッド・ブックは、ブランドとインフルエンサーやKOLを結びつけ、スポンサード・コンテンツを手配することを目的とした機能である「ブランド・パートナー・プラットフォーム」も開設した。このサービスを利用すると、プラットフォーム上の企業は、コンテンツのタグを検索することで、数千人のインフルエンサーのいずれかとつながることができる。企業はまた、インフルエンサーの「いいね!」数、投稿ごとの平均ヒット数やコメント数、ファン数などの主要指標を見ることもできる。
このサービスの発表以来、多くのグローバルラグジュアリーブランド 資生堂、フェンディ CHANEL などがKOLと公式コラボレーションを結び、自社製品への関心をさらに高めることに貢献している。
もし中国市場でビジネスやブランディングを広めて行きたいと考えている場はRedを一つの選択肢として検討してみる事をお勧めする。