欧州 東ヨーロッパ 各国のEコマース市場 占有率 2023

成長を牽引しているのが東欧

世界経済が発展し続ける中、企業は新たな進出先を探す傾向が強まっており東欧は、その比較的未開拓の可能性と良好なビジネス環境のおかげで、多くの企業にとって魅力的な進出先となっています。

欧州のeコマース市場において、総市場規模が最も大きいのは欧州大陸の西部と北部である一方、成長を牽引しているのは東欧である。相対的な成長率で見ると、上位10位の市場はすべて欧州の東部と南東部にあり、セルビアがランキングの首位を占めている。

2022年から2026年にかけて、セルビアは年平均24%のeコマース成長を見込んでおり、これは欧州平均の2倍に相当する。セルビアのeコマース市場規模は、2026年までに14億米ドルに達するだろうと予測されており、セルビアに続くのはトルコで、2022年から2026年の年平均成長率は23%である。年間成長率21%のハンガリーは第3位である。アゼルバイジャンは、相対的に見て欧州で10番目に急成長しているeコマース市場だが、それでも欧州のCAGR平均を7ポイント上回っている。

それでも、市場総量ベースで現在欧州のeコマース先進国と競合するには程遠い。17億米ドルのアゼルバイジャンは、例えば2022年のドイツのeコマース売上高1,030億米ドルの2%にも満たない。

ポーランドのアレグロが1強状態

また東欧の中で一際目立っているのがポーランドのマーケットプレイス、アレグロである。ポーランドは、過去30年間の急速な成長を経て、今や先進国である。アレグロはそれとともに成長し、現在では月間1億8500万人のアクセスがあり、その96%がポーランドからのものだ。ポーランドの人口は3,800万人と比較的少なく、経済先進国になったのはごく最近のことだが、アレグロの顧客数は2,000万人に上る。これはヨーロッパ地域だ3番目に大きなマーケットプレイスということになる。

アレグロは1999年に設立され、過去20年間にインターネット・グループによって次々と買収・売却されてきた経緯があり現在は投資家ファンドが過半数を所有し、2020年にドイツのルクセンブルク証券取引所への株式公開をしている。

元々eBay のビジネスモデルに類似した手法で展開をしてきたアレグロは、自社での商品販売していない。現在、125,000のセラーが現在登録しており商品総量約2億点前後が掲載されており、事実上世界第12位のオンライン・マーケットプレイスである。

またチェコ共和国版のアグレロ(Allegro)とも呼ばれているAukroは、もともとはAllegroグループの一員だったが、現在は別会社となっておりこちらも純粋なオンライン・マーケットプレイスであり、月間660万人のアクセスがあル。内訳は94%がチェコ共和国からのアクセスである。


ルーマニアのEMAGも一部地域を独占

その他東欧で際立っているのが2001年にルーマニアでコンピュータとオフィス用品を販売するオンラインストアとして設立されたeMAG がある。

eMAG は2012年にはブルガリアに、2013年にはハンガリーに進出し、瞬く間に市場シェアを拡大した。今年、ヨーロッパで11番目に大きなマーケットプレイスとなっている。

現在、eMAGは電子機器、家電製品、食料品、ファッション、DIY、玩具など、あらゆる種類の商品を販売しておりホームマーケットであるルーマニアからの月間訪問者数は3,050万人、ハンガリーとブルガリアからはそれぞれ500万人を超えている。ルーマニアとハンガリー、ブルガリアを合わせた人口はわずか3600万人だが、eMAGはこれらの国のeコマースを事実上独占していると言っても過言ではない。

eMAGのマーケットプレイスには、23,000以上のセラーと1,100万以上の商品が出品されており、出品者登録は無料で、国際的なビジネス展開を行なっているため、前述のアグレロ同様 他国からの出店も可能となっているが、新規出品者と新規商品リストには審査プロセスの認証を得てから出店が可能となりなる。

こうして見るとeコマースに関して言えば、EU連合国は単一通貨、開かれた国境、何千もの共有規制にもかかわらず、ヨーロッパの市場の多くは、古い地理的・言語的境界線に沿って分断されているようだ。

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